自転車通勤を始めよう【距離別通勤用自転車の選び方】

筋トレ情報

ダイエットや健康維持の為、通勤・通学費の節約の為に自転車通勤を始める方が多くなっています。

しかし自転車といっても多くの種類があるので、どれを選べばよいのかわからなくなるかもしれません。

筆者は20年間、一般的に検討される種類の自転車を通勤、通学に使ってきました。

その経験をもとに、様々な自転車の特徴と、状況別におすすめの車両を解説していきます。

体力や通勤路については人それぞれですので、あくまで指標にしていただければと思います。(筆者は一般的な体力の成人男性)

軽快車(シティサイクル)

通勤や通学に推奨されるのは、カゴ付きの26インチまたは27インチのシティサイクルです。

筆者は高校時代の通学、そして平坦路10km程度の通勤に使用していました。

信号の多い市街地10kmで、時間にしておよそ35分が目安となります。

一般的にカゴやキャリアがあるので、荷物が多い場合には非常に便利です。



注意点は、ハンドルの形状です。

ある程度スピードを出すのであれば、上記のイラストのようなタイプではなく、横一文字に近いタイプを選ぶと、やや前傾姿勢となって楽に走ることができます。

また、チェーンカバーがあることで忘れがちになるのが注油です。

錆びだらけになっては手遅れですので、こまめにチェーンの掃除と注油を行いましょう。

自転車購入時の目安となる価格帯は20,000円~100,000円です。

これ以下の安い自転車は耐久性に問題がある個体もあるので、特にメンテナンスに注意が必要です。




電動アシスト自転車

今は軽快車タイプ、子供載せタイプ、クロスバイクタイプなど多くの種類があります。

筆者が通勤に使っていたのは三段変速付きの子供載せタイプです。

15km程度の距離で、坂が多い市街地への通勤に使用、時間は60分が目安でした。

電動アシスト自転車に初めて乗る方は、その漕ぎだしの軽さに感動をおぼえるほどモーターによる補助の効果を感じられるでしょう。

私の場合は荷物が多い上に坂道が多い経路でしたので、上り坂では特に重宝していました。

しかし、デメリットもあります。

電動アシスト自転車は、法令により24km/hまでしか補助をしてはならないことになっています。

そのために24km/h以上で走る場合にはモーターが作動しないので恩恵を受けらないどころか、バッテリーとモーターを積みフレームも太い分、他のどの自転車よりも重い車体のために負荷が多くなります。

実際に乗ってみるとカタログとは異なり、20km/h以上はアシストの恩恵はほとんど感じることができないため、低速で走ること前提に考えておくとよいでしょう。

重量は通常の軽快車でおよそ15kg~20kgのところ、電動アシスト自転車はおよそ25kg~30kgと、10kg程度重くなります。

そして車体が重い分、歩道橋などを押して歩くときや駐輪場に停めるときは力が必要になります。(一部押し歩き補助機能付き自転車もあり)

また、バッテリー充電切れには注意が必要な上、バッテリーも使うたびに劣化しますので、数年ごとに交換が必要になります。

さらにバッテリーは盗難のおそれがあるので、駐車中は外して室内に置いておくか、ワイヤーロックなどを活用しましょう。

価格帯は、通勤に向く軽快車タイプだと120,000円~180,000円が一般的です。




クロスバイク

10km程度の信号の多い市街地平坦路での通勤に使用していました。

時間にして、およそ25分程度。(上記軽快車で35分の同経路)

常用速度域は25km~35kmになるので、細街路よりも幹線道路などの信号がつながりやすい道があれば、そちらを優先席に通行すれば時間短縮になる上、体力的な負担も軽くなります。

軽快車に比べて前傾の姿勢となり、走行抵抗が少なく、タイヤも細くなっている等、非常にスピードが出やすい設計となっているので自転車の運転自体をより楽しむことができるでしょう。

価格、性能、使い勝手から、荷物が少ない方であれば、最も通勤に向くタイプの万能的な自転車となるはずです。

しかし、標準で鍵やライトなどが付いていない車両が多いので、車体と併せて購入が必要になります。

価格帯は100,000円~200,000円程度です。




ロードバイク

10km程度の信号の多い市街地平坦路、15km程度の市街地平坦路、15km程度の坂が多い市街地の3か所への通勤で使用していました。

所要時間は、

  • 10km程度の信号の多い市街地平坦路:25分程度
  • 15km程度の市街地平坦路:35分程度
  • 15km程度の坂が多い市街地:40分程度

所要時間はクロスバイクとほぼ変わりません。

その理由は、競技車両としての本来の使い方であれば、常用速度域は30km~40km以上となりますが、通勤時間帯の一般道でそこまでスピードを出すわけにはいかないからです。

もしスピードを出しても、赤信号で止まる必要があるのでそれほど差は出ません。

結局クロスバイクと同等の所要時間が目安となりますが、上り坂は比較的楽に走ることができます。

注意点は、本来ロードバイクは自転車通勤にはあまり向いていない自転車になります。

その理由は、

  • 超前傾姿勢なので荷物を背負いにくい。(大きなリュックを背負うと後頭部が当たって前を向けない)
  • タイヤが非常に細いので、雨天時のスリップとパンクのリスクが高い。
  • 高価で軽量なので盗難リスクが最も高い。(ホイールやサドルなど部品だけの盗難も含む)
  • チェーンガードや泥除け、スタンドがついていない。(見た目を気にしなければ、つけることも可)


一方、メリットはスピードが出やすい為に最も爽快感を感じやすいこと、休日の長距離ツーリングにも使えること、所有欲が満たせることなどです。

初心者のうちは、姿勢がつらくてすぐに疲れるかもしれませんが、乗れば乗るほど身体が乗車姿勢に慣れていきますので、休憩せずに30km以上走ることもできるようになります。

そして、軽量な為に押し歩きの際は非常に楽であることです。

ロードバイクといっても種類は多く、トライアスロン用や競輪用から悪路を走る為に作られたものまで幅広くあるので、選ぶ楽しさがあります。

価格帯は、通勤に使うのであれば200,000円~400,000円が目安となります。




マウンテンバイク(MTB)

15km程度の坂が多い市街地、20km程度の坂が多い市街地の2か所の通勤に使用。

所要時間は、

15km経路は、上り下りがおよそ均一なので片道45分

20km経路の行きは下り坂が多く1時間10分、帰りは上り坂が多く1時間20分程度です。


MTBのメリットは、太いタイヤとサスペンションによる走破性や乗り心地にあります。

ロードバイクやクロスバイクよりも車体が重いのでスピードが出しにくい反面、歩道の段差や道路の継ぎ目なども気にせずに走り抜けることができます。

整備が行き届いた市街地でも恩恵を実感できると思いますが、道路環境が悪ければ悪い程その力を発揮することができます。

そして、休日にはきっと林道や山へと走りたくなる誘惑に襲われることでしょう。

注意点はロードバイクやクロスバイク同様、価格が低すぎるものを買わないことです。

量販店で5万円程度で売られているものは、見た目だけのMTBになるので、本来求められる走破性は全くありません。

重量が重いだけで、シティサイクルよりも走行性能は低いと思って間違いありません。

購入するならスポーツバイク専門店で相談するか、ネット購入するにしてもGIANTやTREK、SPECIALIZEDなどの有名ブランドの正規品を実績のある通販サイトで選ぶようにすると、失敗することが少なくなります。

おすすめする価格帯は、120,000円~200,000円程度です。


自転車通勤の注意点

交通マナーを守ろう

自転車で歩道を走るのは違法です。

高齢者や子供、歩道が通行止め等の一定の場合を除いて、車道の左側を通行しましょう。

次に、雨天時に片手で傘をさしながら自転車で走っている人をよく見かけると思いますが、これは安全運転義務違反(片手運転)になります。

事故を起こしやすくなるばかりか、事故を起こした時の過失割合に影響する可能性がありますので、雨天時は傘をささずにレインウェアを着るようにしましょう。

そして、雨天時は視界が悪いので、ライトを早めに点灯させておくことが事故を防ぐために大切です。


交通違反については、最もうっかり見落としがちなのが、交差点での一時停止です。

一時停止の標識と停止線は、自動車だけではなく自転車に対しても示されているので、見落とさないように注意しましょう。


ヘルメットをかぶろう

通勤時間帯は、一日の中でも交通量が非常に多く、事故の発生確率も高くなります。

ヘルメットは重傷事故のリスクを下げてくれるので、格好悪いと思わずに正しくかぶりましょう。

今は女性もかぶりやすいオシャレなヘルメットも多く販売されていますので、探してみてはいかがでしょうか。

価格は定価5,000円程度をみておけば、軽さやかぶり心地がよいものが多いでしょう。

無理をしない

自転車は自動車と同じく、過労運転は事故の発生確率を著しく上げてしまいます。

悪天候時や体調が悪い時は、無理をせずに公共交通機関を利用しましょう。

さらに、時間がなく急いでいるときは安全確認がおろそかになりますので、特に注意してください。

時間と心にゆとりを持って、自分と他人に優しい運転をこころがけましょう。

トラブルに備えておく

自転車はパンクや故障がつきものです。

早朝は、ほとんどの自転車店は営業していないので、故障に対しては自分で対応する必要があります。

トラブルの際に遅刻しないためにも、時間に余裕をもって出発するようにしたり、パンク修理の練習をしておくことをおすすめします。

パンク修理はやってみると意外と簡単なので挑戦する価値はあります。

今は100円ショップでも簡易的なパンク修理キットが売っていたりするので探してみましょう。

また、パンク防止剤を注入すると未然にパンクが防げるのでおすすめです。

大抵のMTBやクロスバイク、ロードバイクは簡単にホイールが外せるようなつくりになっているので、慣れている人で予備のチューブがあれば10分もかからずに修理が完了できます。


距離別おすすめ自転車タイプまとめ

距離別のおすすめ

  • 5km以下:軽快車
  • 5~10km:軽快車、電動アシスト自転車、クロスバイク、MTB
  • 10~15km:電動アシスト自転車、クロスバイク、MTB
  • 15~20km:電動アシスト自転車、クロスバイク、ロードバイク
  • 20km以上:ロードバイク

※上記おすすめは費用対効果を考えたものですので、例えばロードバイクで5km未満の距離への通勤をしたい方を否定するものではありません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました