ダイエットや健康維持などの為に、これから筋トレを始めようとする場合はまず何からすればいいのか?
また、今していることは本当に正しいのか、気になりませんか?
今回、そのような疑問について、初心者が最初にするべきおすすめの筋トレメニューを3つ、そして注意点などを紹介します。
ワイドスクワット
だれでも簡単にその場でできる運動です。
方法は、
- がに股になる
- 肩幅の1.5倍程度足を広げる
- 胸を張る
- 太ももが地面と水平になるくらいまで尻を下げる
- 元に戻る
以上です。
回数は
20回×3セット
を目標に行いましょう。
慣れてくると、ダンベルを持つなどして負荷を高めるといいでしょう。
注意点は3つ。
- 腰を落とす時に猫背にならないようにすること
- できるだけ垂直に腰を落としていくこと
- 股関節がかたい人は無理をしすぎないこと
です。
この運動では、太ももの筋肉の中でも鍛えにくい内側の筋肉と、お尻の筋肉が鍛えられます。
特にお尻の筋肉を鍛えると、ヒップラインが上がり足が長く見えるようになるなど、後ろ姿への影響が大きく、自分で見るよりも他人からの印象が大きく変わります。
そして、身体の中でも最も大きい筋肉群を鍛えることができるので、代謝が抜群に上がり、ダイエット効果が最高に期待できます。
腕立て伏せ(プッシュアップ)
腕立て伏せをすると、胸、腕、肩を鍛えることができます。
また補助的に、腹筋、背筋も使います。
つまり、上半身を中心にバランスよく鍛えることができる優秀なメニューのひとつになります。
目安としては
20回×3セット
最初はつらくなれば膝をついて行ってもかまいませんが、正しいフォームで行うように気を付けましょう。
正しいフォームとは、横から見て
- 腕は地面に対して垂直
- 肩から足首、または膝まで一直線
になっていることです。
猫背になったり、お尻が突き出るような姿勢は間違いです。
さて、普通の腕立て伏せに慣れてくれば、足をつく位置を椅子などを使って高くすると負荷を高められます。
また、【5秒かけて降ろして、1秒でサッと上げる】といった、スピードを使った負荷の上げ方もありますので試してみてください。
さらに、手の幅や手の向きを変えることで、鍛えられる筋肉の部位が変化します。
ひとくちに腕立て伏せといっても、実は奥が深い種目なのです。
背筋(バックエクステンション)
背筋は下半身に次いで、身体の中でかなり大きな筋肉群となります。
背筋を鍛えることによって、代謝が上がり、姿勢がよくなるとともに腰のくびれが強調されてきます。
肩の筋肉とも連動するので、鍛えていくうちに血流がよくなって肩こりの解消につながります。
そんな背筋を鍛えるトレーニングの中でおすすめなのが、バックエクステンションです。
方法は、上のイラストのように
- うつ伏せの状態で寝る
- 顔の横に両てのひらを下向きに構える
- 胸をそらすように手と足を上に引き上げる
さらに、手を顔の横ではなく、太ももの横におろして、手のひらを上に向けて行うと、背筋の下部と中心部が鍛えられます。
この2種類のバックエクステンションをそれぞれ
20回×3セット
を目標に行いましょう。
気を付けなければいけない点は、
- 無理に高く上げすぎないこと
- ゆっくり丁寧に行うこと
- 反動を使わないこと
になります。
気をつけること
筋トレをするにあたって、必ず気をつけなければならないことがあります。
これらは、ボディビルダーなどの上級者でも今日始めた初心者でも、すべての人に共通することになります。
お腹が空いた状態で筋トレをしないこと
筋トレをする前には、できるだけエネルギーになるものを食べてから行いましょう。
バナナ1本でも、おにぎり一つでもいいので1時間前を目安に食べておくといいでしょう。
また、この時に肉、魚、卵、プロテインドリンクなどのたんぱく質を摂取しておくのが理想的です。
しかし、チョコレートやポテトチップスなどの余分な脂質が多くたんぱく質が少ないものは、消化が悪くなるのであまり食べない方がいいでしょう。
なぜ筋トレ前に食べるのかというと、筋トレで筋肉を刺激したときには、筋合成とともに筋分解も同時に起きます。
身体の中の栄養が無い状態で筋トレを行うと、筋肉をつくる材料が無いということになるので、筋分解ばかりが活発になり、十分なトレーニング効果が得られなくなります。
さらに、筋トレ中に力が入らなくなることがあり、効率が悪くなります。
したがって、ダイエット中でも、筋トレ前には少しだけでも補給しておく習慣をつけておきましょう。
限界の一歩手前でやめること
一昔前までは、『限界まで追い込まないと筋肉はつかない』と言われていました。
今では、
【あと一回はできるくらいでやめておく程度】
の負荷でセット数を重ねる方法が最も筋肥大や筋力アップに効果がある、と様々な研究結果により証明されています。
そのため、重要なのは
【必要な重さ×適度な回数】
で、目安としては呼吸を止めないでできる範囲と考えるとわかりやすいと思います。
また、限界まで追い込んだ場合はケガのリスクが高くなりますので注意しましょう。
同じ部位を毎日しないこと
筋トレ後48時間(2日間)は、体内で筋合成が活発に行われているといわれています。
そして、その時にトレーニングをすると筋分解が起こっていまい、十分な筋合成がなされないおそれがあります。
したがって、筋トレ後48時間は回復に集中させるのが正しい方法といえます。
部位別に日ごとに分ける方法として
- 1日目:ワイドスクワット
- 2日目:腕立て伏せ+背筋
- 3日目:休み
- 4日目:ワイドスクワット
- 5日目:腕立て伏せ+背筋
- 6日目:休み
といったように、筋肉を休ませる2日間に、他の部位を鍛えるサイクルをつくると効率よく鍛えることができますので、計画的に行うとよいでしょう。
本格的に身体を鍛える場合は、1部位で1時間程度時間をかけて筋トレをすることがあるので、この方法がボディビルダーの身体の鍛え方の主流になっています。
腹筋は必要か?
以上3種目を紹介しましたが、ここで
「腹筋はしなくてもいいのか?」
と疑問に思った方もおられるでしょう。
さっそく結論ですが、腹筋を立体的に作りたいのであれば腹筋運動は必須といえるものの、ただ単に細くなりたいのであれば必要はありません。
初心者は、特に女性はとりあえず腹筋をしようとする方が多くいますが、この
腹筋運動をしなくてもお腹のぜい肉は減らすことができる
ということはあまり知られていません。
腹筋運動をしなくてもよい理由は、
【筋トレをすると、筋肉が大きくなるという原則】
があるからです。
つまり、腹筋運動をすればお腹の筋肉が肥大化して大きくなることになり、細くなるのとは反対の効果になるのです。
さらに、もうひとつ理由があります。
腹筋は尻や脚、背中などよりも、筋肉としては小さくなります。
そのために、筋トレをしても身体全体の代謝の増大にかかる効果は低くなります。
さらに、部分痩せというものは生物学的に原則としてありません。
つまり、
【痩せるためだけの腹筋運動は効果が薄い】
といえるでしょう。
したがって、
痩せたければ筋肉量が多い部位を優先的にトレーニングすること
を意識しましょう。
さいごに
筋トレは、どんなやり方でも一定の効果はでます。
しかしながら、やるなら効率よく効果が出るようにしたいものです。
自分の限られた時間や労力を有意義に使うように意識しましょう。
さて、今回紹介した3種目は、必要最低限のものになります。
筋トレの習慣がついてくれば、さらに種目を増やして行うことにより、さらに一層効果がでるでしょう。
この記事が、みなさんの理想のからだづくりの一助となれば幸いです。
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