筋トレやダイエットに取り組む場合、朝早く起きて、栄養バランスのとれた食事をとり、運動をして、夜は早めに寝るという、規則正しい生活をおこなうことが理想的です。
したがって、夜勤や長時間労働、その他変則勤務を日常的にされている方は、筋トレやダイエットには不利です。
だからといって、筋トレやダイエットをあきらめる理由にはなりません。
努力すれば、必ず結果はついてきます。
では、このような方はどうすればいいのかについて、考えていきたいと思います
不規則生活が筋肥大に悪影響な理由
まず最初に、なぜ不規則な生活や、深夜勤務をされている方が筋肉の成長やダイエットに不利なのかについて、3つの原因から解説していきます。
睡眠の質が下がる
筋トレは、運動、補給、休養の3つのサイクルの循環によって成長します。
どれかが不十分であると、筋肉の理想的な成長は望めません。
夜勤の方は、夜中は仕事があるので眠くても眠れません。
仕事を終えたころには人間が最も活動的になる朝や昼の時間帯になっています。
何年もこのような生活を続けるうちに体が慣れると思っている方もおられますが、昼は夜に比べて圧倒的に睡眠の質は下がります。
慣れたと思っていても、疲労や負担は確実に身体に蓄積されています。
深夜勤務従事者が身体を壊すリスクが高いことは、医学的にも証明されています。
食事が不規則
都会でも深夜には営業している飲食店は昼間に比べて少ないことから、どうしても食事は24時間営業のコンビニや、インスタント食品などに頼りがちになります。
また食事をとる時間帯も、『食べられるときに食べておく』ということになることも多いでしょう。
夜中じゅう、全く食べられない方もおられます。
そして、夜勤明けには空腹から、ついドカ食いしてしまう傾向にあります。
このような場合、筋肉の成長やダイエットにはかなり不利であるといえます。
筋トレの時間がつくりにくい
夜勤をした後や長時間勤務の後は、朝や昼だけ働く場合とくらべて、一般的に疲労感がかなり大きくなります。
必要な睡眠時間や休憩が十分にとれていないことが原因ですが、この場合、帰宅後や帰宅前に筋トレをする体力や気力は残っていないことも多いでしょう。
仕事の後は直帰して、食事をとった後すぐに気絶するように寝てしまう、なんてことはザラかもしれません。
夜勤をされている方は、夕方や夜に目が覚めても、夜に寝て朝に起きる場合と比べて、頭や身体がスッキリとはしていない状態となるはずです。
その結果、朝や昼に疲労のピークがくるために、休日が少ない場合は特に運動習慣がつきにくいでしょう。
具体的な対策
私も現在、10年以上、不規則勤務に従事しています。
早朝に起き、身支度を整えて出勤し、仕事を終えて翌日の昼か夕方にようやく帰宅。
または、早ければ当日の夕方や夜に帰宅。
ごくまれに朝に仕事が無ければ、昼から出勤することもあります。
休みは一応、週に2日ありますが、週に1日の時もあります。
家庭を持っているので、炊事・洗濯・掃除、くわえて幼い子供3人の世話もしているので、自分の時間があまりとれない状況ですが、筋トレだけはできています。
私は、自分がまだ恵まれている方だと思いますが、その反面、夜も十分に眠れないほど多忙で過酷な生活をされている方は多いと感じています。
それでも、筋トレやダイエットをする志の高い方を全力で応援したいと思います。
では、このような状況でどうすればよいのかを以下で解説していきます。
睡眠・休憩を大切にする
これができていない人が、ほとんどだと思います。
ただでさえ疲労がたまる生活をしているので、他の人よりも質の高い睡眠を、できるだけ長時間とるようにしましょう。
部屋をできるだけ真っ暗にする
夜に眠る時はもちろん、昼間に眠るときは特に、
できるだけ暗くして眠ってください。
夜寝るときに間接照明や豆球だけをつけている方がいますが、これは睡眠の質を下げる行為になります。
人間は眠っているときも、うっすらとまぶたが開いています。
この時に光を感じれば、脳への刺激となってしまい、睡眠の質が下がってしまいます。
昼間であれば、騒音対策も含め、雨戸を閉める等できるだけ光への対策を行いましょう。
もし今現在、引っ越し予定があれば
学校、公園、商店、幹線道路などから離れた
『昼間も静かなところ』
に建っている住宅を強くおすすめします。
寝る前はスマホを触らない
スマホを触っていると、ブルーライトが目を伝って、脳への刺激が強くなります。
その結果、寝つきにくい、眠りが浅くなるという影響があるとされています。
スマホはどうしても小さい画面を集中して見てしまいます。
例えば、30分以上動かずに画面を見続けていると、目だけでなく、首、背中、肩、腕、手などのあらゆる箇所の筋肉がこわばってしまい、疲労やコリの原因にもなります。
身体にコリがある状態ではリラックスできず、良い睡眠はできません。
睡眠前は、ゆっくり入浴してから、ストレッチなどをしてゆったりと過ごしましょう。
自分に合った枕で寝る
寝起きに首や肩の痛み、だるさを感じることはないでしょうか?
その場合は、枕をうたがってみても良いかもしれません。
私も、長年首や肩のこりに悩まされてきました。
そのせいで、途中で目が覚めて睡眠不足を感じることがよくありました。
改善しようと整体院に通っていたこともありました。
現在は快方していますが、試してみて大きな効果があったのは
『枕の交換と、寝る前のストレッチ』
でした。
以前は、枕に特にこだわりは無く、大手家具量販店で買った数千円の安い枕を使っていました。
ある時、知り合いのすすめで枕を買い換えて使ってみたところ、一日目から効果がはっきりとわかりました。
目覚めがかなりすっきりとし、それまで首、肩、背中が重く感じていたのが明らかに緩和されたのです。
そのため今では枕だけでなく、布団やマットレスもこだわるようになりました。
さらに、寝る前に呼吸をととのえてストレッチやヨガをすると、心身ともにリラックスできて、深い睡眠に入りやすくなります。
ぜひ、あわせて試してみてください。
寝る前の酒とタバコを控える
睡眠の質は、酒とタバコで下がります。
特にアルコールの悪影響がかなり大きいということは、誰しもが感じることではないでしょうか?
二日酔いの朝の体調は、まさに最悪ではありませんか?
睡眠には、脳や筋肉、その他身体が疲労や損傷を回復、そして成長させるという大切な効果があります。
しかし、
寝る前に酒を飲むと、アルコールの分解が優先され、回復が妨害される状態
になってしまいます。
その結果、回復が不十分なまま目が覚めるということになります。
「飲まないと眠れない」という人もいるでしょう。
その方は、立派なアルコール中毒です。
どうしても眠れない方は、筋トレやダイエットの前に、専門医への受診を強くおすすめします。
また、タバコも睡眠の質を下げるといわれています。
酒よりも実感しにくいですが、喫煙後はニコチンによる脳の覚醒作用が一定時間続きます。
最低でも睡眠の1時間前はタバコを吸わないようにしましょう。
休憩時間は数分だけでも目をとじる
人間の機能は、睡眠だけで回復するわけではないというのが、医学界の研究で認められています。
過酷な労働条件で働く場合、休憩時間はそれが数分であっても
- 横になる
- 目をとじる
という休憩をしっかりとりましょう。
身体を横にすることによって、血流の負担が減り、ひいては心臓や血管、筋肉の負担も軽くなります。
さらに目を閉じれば、視覚から入る情報が無くなるので、目だけでなく、脳を休ませることができます。
できることなら、30分程度の仮眠をとることが休憩の効果が最も高いとされています。
ドライバーなど夜中の運転時は、眠くなれば早めの休憩と仮眠をすすめられるのは、このためです。
そのほか、場合によっては仲間との談笑や軽い運動にも休憩の効果はありますが、
座ってスマホをさわり続けることは、脳が余計に疲れる
ので、やめておいた方がよいでしょう。
健康的な食事をとる
不規則勤務の人は、規則正しい生活を送る人とくらべ、同じ食生活でも不健康になりがちです。
したがって、より食事には気を付ける必要があります。
特に仕事中は、このあたりが雑になりがちです。
コンビニ弁当やインスタント食品、ファーストフードなどの外食ばかりでは食品添加物がかなり多く、大事な栄養はとれません。
その結果、
免疫力が下がり、病気や体調不良の原因になります。
すぐに体調に影響がでることはありませんし、病気は本人が気付かないうちに進行しているものなので、日頃から気を付けたいものです。
第一に、筋トレやダイエットに励む方にとっては、そのような食事は厳禁といえるでしょう。
そこでおすすめするのは、
自炊した弁当
です。
私の場合、翌昼まで仕事になる時は
4食分の弁当とプロテイン
を持参しています。
メニューで多いのは、鶏肉または豚肉と野菜、キノコ類を炒めて味付けしたものをご飯の上にのせた、丼ぶり弁当です。
気分によって味付けを変えれば、マンネリ化を防げます。
カレー炒め、ガパオライス、中華丼、醤油バター風味等、アレンジは多種にわたります。
このだれでも簡単に作れるレシピを以下にご紹介しておきます。
【料理初心者向け】激安バルクアップ弁当のレシピ
そのほか、簡単なものでは、茹で鶏やサバ缶、おにぎり、ゆで卵、ナッツ類を持っていくことが多いです。
これなら、忙しいときでもパッと食べられます。
最悪の場合でも、プロテインシェイクやプロテインバーだけは摂っておきましょう。
利点をまとめると、
- 栄養バランスがとれて、筋肉にも健康にも良い
- カロリー計算がしやすい
- 食べたいときに食べられる
- 外食や中食よりもお金がかからない
となり、私の場合は自分の小遣いを使わないようになり、体つきもかなり良くなりました。
さらに周りの人間がコンビニ弁当などを買いに行っている間に食事を終わらせ、休憩を長くとることができています。
しかし、どうしても自炊が難しい方は、コンビニでもサラダチキンや納豆、鮭おにぎり、ゆで卵を選ぶなど、食材に注意する必要があるかもしれません。
また、トレーニング中の方向けの宅食サービスもありますので、自炊しない場合は有効活用されてもよいかと思います。
時間を有効に使う方法
時間を無駄にしない
夜勤が終わって帰宅したとき、晩酌代わりに昼間からビールを飲んでいませんか?
また、すぐに寝て、気付けば夜だったなんてことはありませんか?
夜勤をされる方にはありがちなことだと思います。
しかし、目的を持って努力をする人は、この時間を大切に使っています。
それどころか、この時間が最も大切ともいえます。
なぜかというと、朝から夕方まで仕事の人は、仕事帰りにジムに寄ったり、帰宅後筋トレをしています。
それが毎日のようにルーティンを組んでいる方もいます。
つまり、継続させるサイクルができています。
これを夜勤従事者だからといって、仕事が終わった日は何もせずに寝るだけというのは、非常にもったいないのです。
どんな不利な状況でもベストを尽くす
という考えが成功への近道ではないでしょうか。
やるべきことをやった人だけが結果をだせると思います。
最適なタイミングで筋トレをする
不規則勤務の方でも、完全に自分の時間が無いことはないと思います。
例えば、
- 出勤前
- 仕事終わり
- 帰宅後
- 帰宅後の仮眠後
- 休日
といった場面が筋トレをおこなう場面になると思います。
休日や出勤前などは良いとして、仕事終わりなどの疲れ切った状態で筋トレしても効果がでないばかりか、ケガのリスクが高くなります。
そこで、筋トレをする場合は
分割法をおすすめ
します。
筋トレは1日で身体をひととおり鍛える方法もありますが、1日に数部位だけ鍛えて、次の日は違う部位を鍛えるといった方法もあります。
例として、私の場合は
- 出勤前に1部位(30分から40分)
- 帰宅して30分の仮眠後に1~2部位(1時間程度)
- 休日に2~3部位(1時間30分程度)
を行うといったもので、さらに
脚や背中などの大きな筋肉は休日に鍛える
という分割法のルーティンを組んでいます。
この中で、週に2日、軽い有酸素運動だけの完全休養日をつくっています。
『30分の仮眠』というのは、それ以上寝ると夜の睡眠に悪影響があるばかりか、起きた後に身体がだるくて動けなくなるからです。
『大きな筋肉は休日に鍛える』については、体力が十分にあるときに鍛えると効率がよいと感じるのが理由です。
筋トレを始めたての時は知識が無く、とにかくやりたいようにやっていました。
そのせいで、中1日しか回復の時間を空けない部位があったり、1週間以上何もしない部位があったりと無駄が多い内容でした。
そして、休日だけ筋トレするという時期もありました。
この場合、休日に予定が入れば、十分な筋トレができなくなります。
私の場合、休日に全てをまとめてしまうと、1日で3時間ほどトレーニングをしなければならなくなります。
この場合、疲労がかなりたまる上、長時間のトレーニングになるために、途中(約1時間30分経過後)から筋分解が始まってしまい、筋トレの効果が下がるリスクもあります。
自分の生活の中のどの時間に筋トレを組み込むかを見直してみましょう。
「時間が無い」と思っていても、意外とあることがわかると思います。
おわりに
世の中には、どれほど不利な状況でも最高の結果を出す人が多くいます。
反対に、全く結果を出せない人も多くいます。
それはいったいなぜでしょうか?
決定的に違うのは、
自分に言い訳をしない
ということです。
できないなら、どうやったらできるかを考え続けると、どこかに答えはあるものです。
筋トレとダイエットは、だれでも正しい方法で頑張れば最高の結果が出ます。
不利な状況でも、努力して結果が出れば、それはあなたの大きな自信になるでしょう。
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