結論を最初に述べます。
3年間、週5日10km以上走っても、痩せませんでした。
『ダイエット目的の人は、走らなくていい』
過去、フルマラソンを走っていた時期は減量に苦労していました。
ところが今現在、筋トレと食事管理をしたところ、半年で76kgから66kgまで10kg痩せることができました。
「ダイエットのイージーモードとはこれだ!」と気付きました。
以下は、元市民マラソンランナーの経験にもとづいての解説です。
ランニング後は飢餓状態になる
公園や街中でランニングウェアを着て走っている人をよく見かけます。
走る理由は人それぞれ。
自分も、4、5年前はフルマラソンに出ていたので、週に5日くらいは走っていました。
今から約3年前にマラソンを辞めてから、少しずつ筋トレをするようになりました。
当時の練習メニューは、
- 2時間以内で20km走。
- 40分以内で10km走。
- 400メートルのインターバル走15本。(1本80秒以内)
この3種類が、書いていた日記に残っていました。
フルマラソン3時間30分以内、ハーフマラソン1時間30分のレベルでした。
日記によると、当時の体重は72~73kg(身長172㎝)。
本格的に練習メニューを組みだしてから、体重の変化は1kg痩せた程度で維持していました。
なお、当時はほとんど筋トレをしていませんでした。
やっていたといえば、体幹トレーニングのみで、プランクを1日3分だけ。
栄養的には、走る前と走った直後にアミノ酸を摂取し、練習中は水または薄めたスポーツドリンク。
食事は、太るといけないのでラーメンや揚げ物など脂質は控えめにしていました。
他には体調をキープするためにインスタント系は食べないようにしていたくらいで、標準的な食事量を意識していました。
しかし、カロリーは細かく計算していませんでした。
飲酒は2日に1回くらい、ビールや焼酎など。
しかし、体重は減りません。
今思い返してみると、
走った後は、かなり空腹感が大きくなっていました。
そして、無性に甘いものが食べたくなります。
それもそのはず、特に早朝に走ると、しばらくは代謝が上がるので、長時間空腹のサインが脳へ送り続けられるようになります。
『こんな朝早くから走ってるのだから、普段より余計にカロリーをとらないと飢えてしまう』と、脳が解釈をしておなかが減った感覚になるというしくみです。
しかし、少々食べても空腹脳はすぐには止まってくれません。
まさに、
『飢餓状態』『空腹との闘い』
そんな印象でした。
ところが、ランニングではなく早足程度のウォーキングでは、長時間歩いてもここまでの飢餓感にはおそわれませんでした。
ランニングという運動の激しさが、空腹感を増大させているのかもしれません。
ランニングの消費カロリーについて
みなさんがダイエットに期待する
上記青文字のリンク先、カロリー計算サイトによると、体重72kgで時速9.6km(ジョギング程度)、60分間止まらずに走り続けて、741kcalのカロリー消費のようです。
目安として、大盛カップ焼きそば1個分のカロリーです。
60分走った後、水以外飲まず食わずで居続けられれば、数字上はこれを10回すると1kg以上脂肪が燃焼します。
(脂肪1kgあたり約7200kcalの消費で燃焼)
ただし、これはあくまでも数字上の話ですので、参考程度にしてください。
ランニングでは痩せにくい理由
それでは、ランニングだけでは痩せにくい理由について、実体験からお話しします。
食べ過ぎてしまう
前述のとおり、ランニングは、筋トレとは別次元なほどお腹が減ります。
そして、汗の量も倍以上で、疲労感も強くなります。
したがって、『運動をした』という達成感と充実感が強くなります。
基本的にその活動時間内においてのカロリー消費量も、基本的にはランニングの方が筋トレよりも上です。
したがって、練習後に
「ちょっとくらいお菓子を食べてもいいか」
「ご飯をおかわりしようかな」
などを考えやすくなります。
自分は、この誘惑に負けていました。
できれば当時減量したかったのですが、食欲を抑えることができませんでした。
自分は、早朝や夕食後の練習が多かったのですが、朝の練習後は、朝食とは別にチョコレートやあんぱんなどを食べないと昼食まで耐えられませんでした。
夜の練習後は、何も食べないままだと空腹感でなかなか寝付けませんでした。
マラソンの練習を3年間続けた後、3年間筋トレを継続している自分の感想は、
筋トレの方が格段に、楽にダイエットしやすい
というものです。
そして、
『ダイエットの基本は食事』
ということをつくづく感じています。
マラソン練習期に比べ、筋トレしながらの体重管理は食欲が爆発しにくいので、非常に楽にできていると実感しています。
基礎代謝が上がらない
マラソン練習時は、ランニングで脚の筋肉がついて、基礎代謝量が上がると思っていました。
しかし、今になって、それは間違いだったことに気付きました。
走るので、多少は筋肉がついて代謝は上がります。
筋肉がつくといっても、遅筋という線の細い筋肉です。
この遅筋は、持久的な運動を得意とする筋肉で、対称として瞬間的な力を生み出す速筋と違い、基礎代謝への影響は少ないというものです。
プロのマラソン選手を見ると、全員かなり細い体型をしています。
彼らは、かなりのハイペースで毎日数10キロ以上という過酷な練習と食事管理の結果、マラソンに特化した体型を維持しています。
そして、超長距離を走る必要があるための遅筋が発達した、いわゆる『燃費が良い身体』になっています。
つまり、活動量の割には痩せにくく、同じ陸上選手であっても、短距離走の選手と違い、マラソン選手の基礎代謝量は多くありません。
つまり、一般人が痩せようと走るだけでは、その場のカロリー消費はできるものの、
燃費のよい、痩せにくい身体になってしまう
ということです。
また、基礎代謝量が少ないと、寝ている間のカロリー消費がおだやかになり、脂肪が燃焼しづらくなります。
したがって、ダイエット目的であれば、筋トレをして、遅筋ではなく
速筋をきたえて燃費の悪い身体
になることが必要です。
筋肉をつけて、たとえ寝ながらでもやせられるようになることを目標にしたいものですね。
継続が難しい
ランニングは筋トレに比べてややハードルが高くなります。
まず、走るためのシューズやウェアを用意する必要があります。
膝や足首などのケガのリスクも高くなります。
そして、外に出る必要があるため、雨では走れません(競技者は除く)。
夏は熱中症、冬は防寒の対策も必要です。
真冬の早朝、何度も
「寒いな、起きるのつらいな」
と、雪がちらつく日に思ったことは今でもよく覚えています。
それでも、ランニングをずっと続けてダイエットに成功している方はたくさんおられると思います。
彼らは、これらの障害を乗り越えて継続し、さらに空腹との闘いにも勝てる強いメンタルを持っている人たちです。
ただ、どうせなら簡単に、効率よく目的を達成できる方がよいと思うので、筋トレをおすすめしています。
おわりに
以上が、フルマラソンと筋トレの両方を経験のうえ、医学的な面も参考にしつつ、それぞれで体重の変化を意識しての考察になります。
つまり、ダイエットに最適といえる運動方法は
- ふともも、背中などの大きい筋肉の筋トレをすること(代謝量アップ)
- 普段からできるだけ歩くこと(消費カロリーアップ)
ということになります。
最後に付け加えたいことは、
ランニングはスポーツとして魅力的である
ということです。
ダイエットの方法としては否定的になってしまいましたが、走っている最中の爽快感、走った後の充実感は、何度でも感じることができます。
マラソン出場の予定はない今も、たまにランニングをすることがあります。
ただ、それは体重管理に関係なく、
「走ることが好き」
という理由からです。
走った後の空腹との闘いを覚悟しつつ…。
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